2020年2月11日
プロ野球で戦後初の三冠王に輝いた名キャッチャーであり、
監督としても5度のリーグ優勝(選手兼任監督含)、3度の日本一に輝いた名監督でもあり、
平成元年に野球殿堂入りされた、
野村克也さんが虚血性心不全のため亡くなりました。(享年84歳)
選手としての成績を調べると、
出場試合数(3017、1位は谷繁さん)、
安打数(2901、1位は張本さん)、
本塁打(657、1位は王さん)、
打点(1988、1位は王さん)と、
長いプロ野球史に刻みこむ数々の通算2位の記録を保有しています。
シーズンで見ると、
首位打者1回、本塁打王9回、打点王7回、最優秀選手5回、ベストナイン19回。
その他もどこをどう切り取っても超絶すごい!
獲得したタイトルや残した記録が多過ぎて調べるのがイヤんなるくらいですw
しかし、残念ながら私はノムさんの現役時代のプレーを見たことがありません。
世代的には、ヤクルトの監督という記憶すらなく、阪神の監督でよくブツブツ言っている人がノムさんって人らしい。ってのが、第一印象です。
私が少年野球を始め、じぃちゃんと一緒にナイター中継を見始めたのがちょうどそのくらいなもんでして。
だから古田さんを厳しく指導している姿は映像でしか見たことがありません。
そのため、後に務められた楽天のことも踏まえ、常勝チームの監督というよりは、弱いチームをいかに強くするか工夫することに長けた監督というイメージです。
南海ホークスに契約金0円のテスト生として入団し、
クビにならないように必死に考え、毎日素振りし、努力し続けたという、
月見草と例えられるご自身の経験を存分に生かされている感じ。
まさに野村再生工場。
だからこそ、多くの人を惹きつけ、
心に訴えかける言葉を残され、
今なお引き継がれる数々の作戦を生み出したのでしょう。
そのようなこともあり、
自分にとっては皆さんと同じように、作家であり解説者って印象も強いです。
野球ファンとして、名著「野村ノート」を始めとして、
数多くの作品を拝読させていただきました。
この記事のタイトルも、
ノムさんが残した数多くの名言の中でも、座右の銘であることから特に有名な、
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
を引用させていただいております。
以下、解説。
勝負は時の運とはいうものの、ひとつだけはっきり言えることがある。
偶然に勝つことはあっても、偶然に負けることはない。
失敗の裏には、必ず落ち度があるはずなのだ。
「たまたま運がよかった」というのも、もしかすると、運を味方につけるような努力をしていたのかもしれないし、知らないうちに徳を積んでいたのかもしれない。
だとしたら、運の善し悪しを決めるのは、日々の過ごし方の如何によるのだろう。
勝った負けたで一喜一憂する必要はない。
そこから何を学びとるのかが問題なのだ。
何をもって成功というのか失敗というのかは、人それぞれ。
ただし、二度と同じ目には遭いたくないと思うことがあるなら、それは失敗に学ぶべきではないか。
ちょっとした手抜きが勝敗を分ける。
先手をうった準備と努力をしていれば、危機を察知する直感力は冴えてくる。
なんとなく悪い流れの度にこの名言を思い出し、
あー、やんなきゃだよなー。
と思わされます。
他にも、好きな名言をいくつかご紹介。
「叱る」と「褒める」というのは同意語だ。情熱や愛情が無いと、叱っても、ただ怒られているというとらえ方をする。
「もうダメ」ではなく、「まだダメ」なのだ。
人間の才能なんて、どこに隠されているか分からない。相手の話を聴いてみる。それが第一歩。そこから組織の活性化が始まる。
心が変われば態度が変わる。態度が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。運命が変われば人生が変わる。
好かれなくても良いから、信頼はされなければならない。嫌われることを恐れている人に、真のリーダーシップは取れない。
職業柄か、リーダーシップ論みたいなのばっかですねw
教員はよく怒るのではなく、叱らなければならないと言われますが、ノムさんからすればそんなのどっちでも良いということですよね。
大事なのは言葉なんかではなく、気持ち。
うん。すげー響く。
このように、
ノムさんの遺伝子を受け継いだ人って、球界に限らずいったい何人いるんだろう。
「財を遺すは下、事業を遺すは中、人を遺すは上なり。」
という言葉があると思いますが、
ノムさんは名実ともに超特上だったわけですね。
突然のことで、
球界に限らず、日本中どころかPNGまで衝撃を受けましたが、
今まで本当にお疲れさまでした。
ご冥福をお祈り申し上げます。
天国でサッチーと幸せに暮らしてください。
2020年4月17日金曜日
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし
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