2020年6月3日水曜日

教員免許状更新!

ついにきてしまいました。



教員免許状更新。


2012年3月。

大学を卒業し、教員免許状を授与されたときは、

こんなに早くこの日がやって来るなんてを想定していませんでした。

10年なんて遠い未来の話だろうと。


いやー、

でもね、

あっと言う間。

年を取ったことを実感させられます。

トホホ。




さて、気を取り直して、

今回は教員免許状更新制について話してみたいと思います。



そもそも教員免許状更新制は、

2007年の教育職員免許法の改正によって、

2009年から導入された割りと新しい制度です。


そのため、我々現場の教職員の間でも、

授与されたタイミングに応じて、

「旧免許状所有者は、、、」、「新免許状所有者は、、、」

などと、新旧という言葉を用いて表しています。



この法改正による、1番大きな変更点は、

無期限だった免許状が、一定期間が経つと失効してしまう資格となったことです。

効力を維持するためには、講習の受講が必要となりました。



教員免許状更新制の主な目的は、

「その時々で教員として必要な資質能力が保持されるよう、

 定期的に最新の知識技能を身に付けることで、

 教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、

 社会の尊敬と信頼を得ることを目指す

とされています。


巷ではへんな噂もありますが、

文部科学省によると、

「不適格教員を排除するための制度ではない」と明言されていますw 



では、免許状更新をいつするか。

私が保有している新免許状にはあらかじめ期限が明記されています。

10年間。

正式には、

資格を得た日の翌日から起算して、10年を経過する日の属する年度の末日まで。

となっています。



そして、更新講習を受講できる期間は、

有効期間満了日の2年2ヶ月から2ヶ月前までの2年間とされています。


だから、ストレートで教員になった人は、

9年目か10年目のうちに更新せねばならんということです。

(私は現在9年目)



有効期限の記載が無い旧免許状所持者は、

更新しないで良いなんてことはなく、

施行の日から起算して11年を経過する日までの期間内で、

生年月日や免許状授与の日に応じて期限が新たに決められています。




次に講習の内容についてです。


それはほんと様々。

教育について学ぶも良し。

専門科目について学ぶも良し。

大学や指定教員養成機関等により開設された講習を

30時間以上受講すればOKということになります。




ここで少し私の話をさせてください。

ちょっとだけ複雑な事情がありまして。


私の新免許状は、

2012年3月31日授与。 2022年3月31日まで有効。

となっています。


ですが、

海外(PNG)にいます。

正式には2021年3月に任期満了し、帰国するため、

2021年度の1年間で更新すれば良いだけで、

どーってことないんですが、

未来のことはどのような状況になっているかわからないですし、

10年経験者研修も待っているし、

通常2年間の間に受講すればよいものが、

1年間に短縮されているので損ですよね?

って損得ではないですねw


そのような事情を抱えた人の救済措置として、延長制度があります。

海外派遣満了してから約2年間延長することができます。

しかもその申請は派遣が終わってからでも可能という厚遇。


だから、免許状更新については、

派遣終わってから考えればいいかなーと思っていました。



それが、

帰ってきちゃった。

てへぺろw


といっても、まだ契約が残っていますし、

延長すればいいんだけど、

いまなら時間あるし、やっちゃった方がいいかなってことで、

結局延長せず、いま、更新をすることにしました。

働きながらだとしんどいからね。


しかし、

ご存知の通り、大学は休校しております・・・。

OMG。


ということで、

オンラインで受講できる良い学校ないかなーと探していると、

同期が教えてくれました。

「公益財団法人 才能開発教育研究財団」


ここはすごい。

授業をオンラインで受講できるところはたくさんあるんですが、

授業どころか、テストまでオンラインで実施できます。

すべて自宅PCで完結。

この時期には大変ありがたいですね。

ちなみに、

毎時間内蔵カメラで本人確認するため、

替え玉とか悪いことはできませんよ?w


ここの唯一のデメリットは、

教職教養科目のみで、専門科目がないことです。

だから、これを機に大学数学を学び直したい等はできません。


ということで、

私が受講したのは、

・教育の最新事情 (必修)

・教育の情報化 (選択必修)

・子どもの心に寄り添う教師を目指して

・子どものやる気を引き出す教師になろう

・子どもたちに伝えたい金融リテラシー入門 ~知って役立つおカネとの関わり方~

の5講座です。


各6時間で合計30時間。

それぞれに選択式と記述式のテストがありましたが、

なんとか無事に1発で修了することができました。


内容もおもしろかったし、ふつーに勉強になりました!

ICTと金融リテラシーとか私の興味そのものだしw


これで、あとトータル12年間教壇に立つことが一応可能となりました。

うん。

未来はわかんないけどねw




免許状更新講習を経験しての感想。


日本弁護士連合会などから、

「教育現場の時間的な負担が増し、子どもたちに関わる時間が減ってしまう」、

「受講機会の確保や講習内容についての議論も、尽くされているとは言えない」

などと指摘がある通り、

やっぱりちょっとしんどいです。


私は待機中ですし、

PCですべて完結させましたので、

正直楽チンでしたが、

通常業務中にこれをやらなければならないかと思うと大変です。


さらに、

当講習は、現行では出張や研修扱いになりません。

一般的に長期休み中に受講する人が多いんですが、

みんな有給休暇を取得しています。

5日分。

しかも、授業料は実費です。

約3万円かかります。

そんなことある?


自らの資格のためだから、当たり前かもしれませんが、

もうちょっと良くしてくんないかねー?


普段忙しく働いて、

長期休暇中も講習や部活の合間を縫ってようやく取得した休みで更新講習?

かわいそすぎるよ。

プライベートなことや、家族のために時間もお金も使わせてあげてよ。


こんなんなくても向学心があり、

最新の教育事情にアンテナを張っている人は、

恒常的に学習しています。

そういう偉大な方、いっぱいいます。


そんな風に思っちゃいました。




そして、たまに友人に、

教職に就いていない人の免許状はどうなるの?

更新した方が良いの?

と聞かれます。


大学で教職課程を履修し、

免許状を有しているけど、

教職に就いていない人ってたくさんいますよね?



それについては、

大変申し上げにくいのですが、

残酷なお話があります。


免許状更新は文部科学大臣の認定を受けて行うため、

基本的には、教育職員および、内定している者以外は、

そもそも更新する権利すら与えられません。


したがって、

そのような方の免許状は期限を経ると自動的に失効されます。

履歴書等にも記載できなくなります。

残酷。


有効期限の記載の無い旧免許状では、事情が異なる部分があります。

更新講習を受講する必要があるさえことを記載すれば、

履歴書に教員免許を所持している旨の記載することができるみたいです。


すなわち、

新免許状は失効するが、

旧免許状は回復する余地があるということです。

不思議w



では、

失効してしまったら、

一般企業から教員に転職することは不可能なのか?


その答えはNoです。


制度上は可能です。


しかし、

実際には、時間やお金など高いハードルがあります。



上述のように、

更新講習は、教員、もしくは内定者しか受講できません。


そのため、

採用試験の合格や講師登録を事前に済ませ、

受講資格を得てから更新し、

教壇に立つという流れになります。


・・・しんど。

そんなことしちゃったら、誰も教員になんてなんないよ?


様々な経験をもった先生を、

力のある先生を求めてるんじゃないの?

東京都は採用試験受験年齢の上限を59歳にしたんじゃなかったっけ?

年齢に関係なく良い先生が欲しいから。

矛盾してない?


同様なことから、

事情により、

一旦教職を離れてしまった人が復職するのも大変そうです。





免許状更新制度自体は悪いものだとは思いません。


多少大変だなーと思う部分もありましたが、

常に向上心や学ぶ姿勢を持ち続け、

激動の時代に対応する最新の知識技能を身に付ける。

という観点からするとすごく良い制度だと思います。

研修好きだから個人的には賛成ですらありますw

それがゆえに逆に不要とも感じますがw



でも他方で、

手続等トータルで考えると、

もうちょい簡単になったら良いなーと思う部分もありました。



ん?

怪しげな文言が。


 「校長、副校長、教頭、主幹教諭は、

 申請を行うことによって更新講習の免除を受けることができる。」



10年後のために、偉くなるか!


・・・圧倒的に向いてないww


商売道具


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