2020年6月24日水曜日

おもてなしの国

おもてなしの国といえば、どこを思い浮かべますか?



そもそも

「おもてなし」とはどのような意味でしょうか?



Wikipediaによると、

「おもてなしとは、心のこもった待遇のこと。

 顧客に対して心をこめて歓待や接待やサービスをすることを言う。

 2013年9月7日に、

 国際オリンピック委員会の第125次IOC総会で、

 滝川クリステルが『おもてなしと発言したことから、

 この言葉が世界に広まった。」

とあります。



ここで、冒頭の問いに戻りますが、

いかがですか?



私は自信を持って日本と答えていました。

勝手な予想ですが、

おそらく多くの方が私と同様、

日本と答えるのではないでしょうか?

おもてなしが日本語という絶対的なアドバンテージがありますしw

(仮にホスピタリティは?と聞かれたら、フィリピンと答えるかもw)



でも、

調べてみると違うみたいです。


2019年6月に、世界最大級の宿泊予約サイト Booking.com により実施された、

「私たちのDNAにはホスピタリティの精神が根付いていると感じるか?」

というアンケート調査によると、

日本はTOP10に入らず、圏外みたいです。

(対象は日本を含む世界の29都市の、21,500名の旅行者。)


ちなみに順位は、

1位 タイ 85%

2位 インドネシア 83%

3位 メキシコ 77%

3位 台湾 77%

5位 インド 75%


こいつは自己評価だから、

日本人特有の謙遜だよね?

きっと。



さらに調べると、

別のアンケートもありました。



オランダの旅行サイト Travelbird による、

「おもてなしが素晴らしい都市」ランキングです。


世界で人気の旅行先である500都市を対象に、

15,000人のトラベルジャーナリストによるアンケートに加え、

現地の人の明るさやホスピタリティの高さ、

安全性、利便性、英語の流暢さなどにより、

総合的にランクづけられているみたいです。


結果は、

1位 シンガポール(シンガポール)

2位 ストックホルム(スウェーデン)

3位 ヘルシンキ(フィンランド)

4位 サンフランシスコ(アメリカ)

5位 ロッテルダム(オランダ)

6位 リスボン(ポルトガル)

7位 東京(日本)

8位 オスロ(ノルウェー)

9位 チューリッヒ(スイス)

10位 オーランド(アメリカ) 



さっきのランキングと全然違う!w


栄えある1位に輝いたのが、シンガポール。

治安が良く安全で、世界最高レベルの充実度を誇る空港や、

地元の人のオープンさが評価に繋がったみたいです。

ちなみに、世界のニューヨークは、

観光客に対するホスピタリティの評価は高いものの、

安全性の面でポイントを下げてしまって18位。


日本はというと、

首都東京が7位にランクイン。

入国のしやすさ(空港、主要の駅など観光客が最初に目にする場所)や、

安全性はトップクラス。

しかし、

「現地の人の明るさ」と「英語の流暢さ」で、

順位をかなり落としてしまっているみたいです。

海外から見て、日本人はハッピーに見えないみたいですね。
(現地の人の明るさ=幸福度らしい)

そして、やはり大きな課題は、英語。

都市部や観光地では英語表記が増えてきているけれど、

外国人観光客から見ればまだまだ言葉の壁は厚いみたいです。

小学校から英語教育を始めてはいますが、

世界共通言語だけに、改善していかなければならないですね。




話を戻します。

今回なぜ「おもてなし」をテーマにあげたのか。


きっかけは、

同期に勧められた英語のリスニング教材として聞いているラジオです。

「hospitality」というテーマでディスカッションしている際に、

「日本はホスピタリティ溢れていると思わない」という発言がありました。


理由は簡単、

日本で外国人が困っていても誰も助けないから。


そこで、個人的にすんごく考えさせられました。



確かに。


言われてみれば、

日本人が優しいのって日本人にだけなのかも?

いや、

身近な人やお客さんにだけなのかも?



私の人生で経験したおもてなしのなかで

印象に残っているものを具体化してみると、、

・ホテル、旅館での接客

・空港、飛行機での接客

・一流レストランでの接客

・旅行ツアーでの接客


もっと身近なところだと、

・飲食店で

箸やジョッキの向き、グラスをテーブルに置く際に小指かませるやつ、

積み重ねられた皿の一番上が裏っ返されてる、箸入れ、おしぼり、

上座下座、料理の向き、提供順など

(これ1回授業中に話したら細かいって嫌われたなーw ただ気が使える人間になれって言いたかっただけなのにw)

・タクシーのドアの開閉

・店で買った商品を出口まで持って来てくれる

・コンビニで温かいものと冷たいもののレジ袋を分けてくれる

・電車の時刻が正確

・勤務時間を度外視した仕事準備

などかなー。


・・・確かに。

身内やお客さんとの関係によるものが多い。


実際、

町で道に迷った外国人がいたら迷うなー。

話せないし。

それなりに英語に対する抵抗が無くなってきている私でこうだから、

多くの方はよりそう感じるよね。

高齢の方とか特に。



そして、

この前、決定的なことがありました。


私事ですが、

現在も毎日ランニングをしています。

逆に言うと、それ以外いまだに外出していませんw


その日は多少雨が降っていたためかわかりませんが、

5km地点でお腹が痛くなってしまいました。


「あ”ー、どーしてもトイレに行きたい。」


あと500mくらい行けばコンビニがある。

と、頑張って歩みを進めました。

しかし、驚愕の事実。

コロナウイルスの影響でトイレの使用停止。

さらに300m進んだ先のコンビニも同様です。


「終わった。」


いや、諦めるな。

もうちょっと行けば大きな病院がある。

そこで助けを求めよう。

入口まで行ってみると、

職員が入口でアルコール除菌の厳戒態勢。


そんななかトイレを借りるためだけに、私が行っていいものなのか?

変な意識をしてしまいます。


近くにドトールコーヒーがあるはず。


いや、

コロナウイルスの状況下で、

汗と雨で例のマスク含め、全身ぐちょぐちょな状態で飲食店に入っていいのか?

爆発しそうなのに、躊躇してしまいます。


もう少し頑張れば駅がある。


当駅にはトイレ備えておりません。

えーーーー。

しかし、近くに公衆トイレがございます。

ということで、

なんとか難を逃れましたとさ。

何の話?ww



ここであることを思い出します。


この前、

ピンク色のワゴン車に乗り、世界を貧乏旅行しながら、

男女7人が真実の愛を見つける番組を家族とたまたま観ました。


参加者の一人が過敏性腸症候群で、

トイレが近い方がいました。

常に簡易トイレを持ち歩いているのですが、

確か宗教上の理由かなにかで、

どうしても路上ですることができない場面がありました。

そこで彼のとった選択は、

いきなり近くの家を訪ね、トイレ貸してくれって作戦。

番組が用意した現地通訳がいたかもしれませんし、

場合によっては番組から金銭の授受があったかもしれません。

が、

すげーな。

これが本当のおもてなしだ。

アフリカはタンザニア。

むちゃ素敵やん。

と素直に思いました。


と同時に、

PNGでもきっと貸してくれたなー。

ミスターご飯食べてきなよ。

とまで言ってくれるだろうなー。

と思いました。



一方、

自分に置き換えたらどうだろう?


知らない外国人がいきなりピンポンして、

トイレ貸してってきたらどうするだろう?


仮にそれが日本人だったら?


宅配便のお兄ちゃんが宅配ついでに言ってきたら?


・・・わかんない。


おそらく貸すだろうけど、

何の疑いも無く、

快く貸せる自分がいるかなー?


否。

すみません、きっとできません。



うーーん。

おもてなしの国に日本と何も考えずに答えたことが、

無性に恥ずかしくなりました。


おもてなしってなんだろう。

難しいですね。


英語だけが原因ではないですよね。

きっと。


令和の時代だからかな?

昭和だったら、当たり前にあったのかな?



日本が観光大国として世界で活躍するために

必要なこと、大切なことは、

こういうところにあるかもしれないですね。

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