派遣3カ月くらいで、
持ち物リストと同じタイミングで。
でも、
そっから、ちょいちょい経験を積んで、
それなりに新たな考えも芽生えたので、
紹介したいと思います。
ここで、注意。
もちろんご理解いただいていると思いますが、
あくまで私見です。
恋人選びや、物件選びと同じで、
人によって価値観や優先順位がまったく違いますからね。
イケメンが良い、落ち着く人が良い、経済力がある人が良い、
エリア、家賃、築年数など。
だから、
要請をよく読んで、
自分に合うなーと思うものや、直感を信じるべきです。
その方が後悔が少ないから。
「友人の評価はイマイチでも She So Cute」
そんな要請を見つけましょう。
現在、募集を停止していますが、
いつかこの記事が誰かの役に立つことを願っています。
◆前提
要請は変わるものです。
通常、要請はVC(ボランティア調整員)が見つけるんですが、
見つけて、募集かけて、試験やって、訓練やって、いよいよ派遣。
となると、
要請が見つかってから赴任するまで2年近く年月が経つ場合があります。
その間に、
配属先の状況は日々変化していますし、
VCや、打合せをした現地担当者が異動していることだって往々にして起こり得ます。
VCの任期は一般的に2年のため、
先代がいる引き継ぎの案件だったら、なおさらです。
それどころか、前任者が自発的に行ったことと比較され、
「前任者はやってくれたのに、あなたはやってくれないの?」となります。
だから、唯一の情報源として、
よーーく読むのは大事ですが、それを信じ切ってはいけません。
行ってから、やりたいこととちょっと違うってので、
任期短縮してしまうのはもったいないですからね。
(決して悪いことだとは思いませんが)
それを踏まえて、
私がもう1度、ゼロから選び直すとしたら、
これだったら理想的だなー。
という観点でお話させていただきます。
(1)要請内容
前提で言いはしましたが、
結局、要請内容が自分に合うかが1番大事であることに変わりはありません。
できること。
やりたいこと。
挑戦したいこと。
身に付けたいスキル。
それが書類選考、面接試験にもつながります。
同じ教育系隊員でも、
学校配属と巡回(教育委員会的な)、
プライマリー(小学校)とセカンダリー(高校)では大きく異なるので要注意。
同じ小学校でも、学級担任と専科の講師では、まったく違います。
ミスマッチを限りなく減らすために熟読しましょう。
場合によっては、妥協せず受験時期をずらすという選択肢も大いにありです。
(2)派遣国の文化
派遣国の文化が合う合わないはかなり大きいと思います。
例えば、
・気温や湿度。
・雨水シャワー。
・食事を手で食べることへの抵抗。
・香辛料。
・日本人を含む、外国人に対する一般的な感情。
・宗教やそれによる食事や飲酒の制限。
・治安や移動手段。
・同僚や地域住民との距離感。
・その国独特の嗜好品に対する抵抗。
などなど。
国ではなく、地域限定でやっていることもありますし、
行ってみなければわからないこともたくさんありますが、
気になる方はリサーチすべきかと思います。
私が聞いたなかで、しんどいなーと思ったのは、
先生だからとか、立場に関係なく、
言語が堪能でないからなめられる。
どの教授に教わったか、論文を何本出したかによって、
先生への態度を変える風習がある。
なんて国もあるみたいです。
うーん。
PNGは、日本は戦地にしてしまったにも関わらず、
日本人に対してすごく好意的です。
日本人というだけでみんな尊敬してくれ、とても親切にしてくれました。
現地の人は、店の入り口でセキュリティチェックされるのに、私はされないからねw
「日本が戦争で勝っていたら、俺たちはいまごろもっと豊かだったのに。」
とか言うレベルだしw
歴史に関しては私たちが知り得ないことを含め、
様々な側面があることかと思いますが、
こればっかりは、日本人の先輩に感謝しかないです。
むちゃ授業やりやすかった。生活しやすかった。
(3)活動言語と生活言語が同じであること
英語すらできないのに、第三言語に手を出す余裕なんてとんでもないと、
英語圏を強く希望していました。
海外ボランティアは留学ではありません。
PNGはキウンガでは、
生活言語:ピジン語、活動言語:英語 となっていました。
だから、学校では英語なんだなーという認識でいました。
でも、実際そんなうまく割り切れないから。
同僚の世間話はピジン語ですし、職員会議もピジン語でした。
1つの言語をマスターするだけでも大変なのに、2つなんて私には無理。
語学に自信が無い方は、生活言語=活動言語である要請が良いかと思います。
と同時に、ご自身でしっかり勉強しましょう。
駒ケ根や二本松の訓練のみではなんともなりません。
「現地の方と流暢に会話できるとより信頼してもらえる」
同期の言葉です。
・・・胸が痛いw
上達には指数関数的な側面があるため、
予習していけば派遣前訓練で飛躍的に向上します。
訓練を有効的に活用しましょう。
(4)新規の案件であること
比較されるとめんどうくさいです。
前任者によっては、ボランティアに対する印象がよくなかったり、
逆に、プラスアルファなことをしすぎていて、
「おまえはやってくれないのか」と言われたりします。
また、配属先の方々がボランティア慣れし過ぎていると、
当たり前と思われたり、雑に扱われたりもします。
だから私は、できれば新規の案件が良いと思っています。
良くも悪くも自分次第。
そういう方が好きですw
(5)一人任地であること
これはおそらくマイノリティな意見かとw
みんなは日本人が近くにいてほしいと思っているみたいでした。
でも、私はマストではありませんが、
できれば一人任地が良いです。
理由は、
途上国で生活するというだけでそれなりにストレスがかかるなかで、
対日本人でストレスを溜めたくないからです。
小さな町で生活することになるんで、
生活環境がどうしても一致してしまいがちです。
プライベートな時間を大事にしたいから、
スーパーとかでバッタリ会いたくないんですよw
PNGは男の花園だから関係ありませんが、
男女トラブルなんて起きた際にはほんとサイアク。
駒ケ根マジック、二本松イリュージョンなんかより、
任国マジックの方がよっぽど多いみたいですw
一方、ネガティブな理由だけでなく、
日本人一人だと、みんなが優しくかまってくれる。
地域に溶け込みやすい。
語学学習がはかどる。
などポジティブな理由もあります。
(6)任地に娯楽施設があること
SNSで世界中の同期の生活や活動を知ることができます。
途上国に行くんだから求めてないし、
自分は自分だから気にしないつもりではいます。
が、
やっぱり、ちょっとは現代的な暮らし憧れます。
首都隊員や中南米はすごい。
日本と変わらないじゃん。
ジム行きたいし、オシャカフェ行きたい。
たまにはちょっと贅沢してお湯のシャワーを浴びたい。
絶対良い息抜きになるよね。
キウンガにはチェーン店はおろか、
外食できるところすらありませんでした。
娯楽施設もだいぶ前に紹介させていただいたダーツバーだけ。
(ダーツバーといっても、木でつくられた盤をぶらさげただけで手動計算。飲み物も缶ビールのみ)
大洋州のくせに内陸だからダイビングとかもできないし。
バスケコートがあって本当に良かった。
スカウトしてくれてありがとう!
(7)国内に自己研鑽できる施設があること
曖昧な表現になりましたが、私でいうと語学学校です。
ブログを読んでいただいている方はおわかりかと思いますが、
私の学校の年度休みは約70日間でした。
その期間、語学学校で英語の勉強をしたいなー、
セブの学校に再び行けたらなー。
と、何度思ったことか。
任国外旅行は年間20日間しかありません。
だから、時間が合って、お金を投資しても良いと思っても、
ルール上、それが許されません。
同期でフィリピンやフィジーに派遣された人がいます。
本気で羨ましかった。
実際の活動だけが、2年間派遣される意義だと私は思いません。
任期満了後、日本社会に還元するためにも、
スキルは身に付けるべきです。
町やホストファミリー、同僚との生活に、
どっぷり浸かるのも貴重な経験かもしれませんが、
経験を得るため、視野を広げるためにも、
国内にそういった施設があるとより充実した生活になると思います。
(8)資格試験が受けられること
(7)と少し被りますが、
任地で資格試験が受けられると、語学学習のモチベーションが上がります。
PNGではIELTSは受けられますが、TOEICは受けられません。
派遣期間が終了し、日本ですぐに働きたいと思ったら、
派遣中にSkype等を用いて就職活動をする可能性があります。
そんなとき資格って大事ですよね。
勉強のモチベーションにもなると思います。
実際に先輩はTOEICを受けるためにわざわざフィリピンまで行っていました。
そんなバカな話ある?
ちなみに、私は任国外旅行の一時帰国の際に受けようと思っていました。
でもそれってもったいないよね。
限られた日数をそこに使いたくない。
ということで、これも理由になると思います。
受験費用が安い国だとなお良いですね。
(9)交通手段と旅費、輸送料
PNGでは空路しかなく、航空運賃が激烈に高いです。
キウンガから首都への国内線が片道で3万円。
ANAで東京から沖縄でも早割使えば1万円くらいだよ?
あり得ない。
また、大洋州は島々が点々としており、便が少ないからか、
同期の他の国に遊びに行くのに時間もお金もむちゃかかります。
ちなみに、
PNGからニュージーランドへ行くのも、日本からニュージーランドも、
時間とお金が変わらないってゆーw
移動が時間的にも金銭的にも楽に行えれば、
国内の他の隊員と協働することができますし、
国外との違いを容易に体感することができます。
アフリカや中南米隊員は、いろいろ見て回ってましたね。
無いものねだりなことはわかっていますが、羨ましかったです。
また、冠婚葬祭や不慮の事故等で、
日本に帰らなければならないことがあるかもしれません。
そんなときのために、
日本への旅費や時間は事前に調べておいた方が良いでしょう。
もちろん加盟アライアンスも。
マイルけっこう溜まります。
あと、
現地で生活や活動を行ってみてから
どうしても足りないものが出てくると思います。
そんなとき、家族等に国際郵便してもらうことになります。
その値段もなるべく安い方が良いよね。
ここまでは考慮する余裕ないと思いますが一応。
(10)現地事務所(首都)への移動手段
(9)と重なりますが、首都への移動手段は特に大事です。
総会や他隊員の任地への出張等、
首都に上がることがチラホラあります。
それがどれだけ負担になるかってのはけっこう大事。
また、途上国では、国際線は基本的に首都にしかありません。
だから、任国外旅行を行うたびに首都へ上がらなければなりません。
首都までの交通手段はバス? 国内線? 船?
何時間かかる?
いくら?
職場を休める日数は限られているため、
首都に行くだけで1泊とか使ってしまうともったいないです。
また、国際線だけでもお金がかかるのに、国内線でも出費がかさむと痛いです。
私の場合は、
PNG(首都) ⇔ フィリピン(マニラ) ⇔ 日本(成田)
をフィリピン航空のセールで買えば往復約6万円に対し、
PNG(任地キウンガ) ⇔ PNG(首都)
の国内線も6万円です。
それってすげーバカみたいじゃない?
飛行機で2時間で行けるのは良いですが、
遅延は当たり前だし、欠航の可能性もあるし、嫌でしたw
また、なかには、
首都への交通手段がバスしかなく、片道10時間かかるなんて人もザラにいました。
例え安くてもそんなん身体壊れちゃうよ。
(11)任地が首都か地方か
(10)と似通っていますが、
首都隊員と地方隊員では大きく異なります。
一般的に、
首都隊員の方が、物が手に入り、現代的な暮らしができますが、
地方隊員の方が、物価が安く、治安が良い傾向にあります。
毎月支給される現地生活費は「国ごと」に決まられているため、
首都隊員も地方隊員も同額です。
それを踏まえて選んであげてください。
(12)現地通貨の価値
現地生活費は当然現地の通貨で支給されます。
PNGではキナです。
現地で言う管理職クラスの支給をしていただけるので、
日本みたいな生活をすれば一瞬で無くなりますが、
節約すれば余ります。
地方隊員は、節約しているつもりがなくても買うものがないので余ります。
(首都隊員は厳しいかも)
その余ったお金は任国外旅行で使うことも、
任期満了後日本に持ち帰ることもできます。
その出口戦略として、
現地の通貨価値が下がり続けているところだとつらいです。
例えば、PNGキナは、
この2~3年で価値が3円近く下がりました。
1キナ=33円 だったものが、1キナ≒30円
これって大事だよね。
キナ王と呼ばれた先輩は2年間旅行にも行かず、
3.5万キナ近く貯めました。
33円だったら、115万円ですが、30円だと105万円。
10万円価値が下がっています。
もったいない。
また、
PNGキナは世界的価値が極めて低く、
両替所では両替してくれません。
紙屑扱いw
クレジットカードを用いて日本でキャッシングをしても手数料がえげつないですし、
(10万円おろしたら、5000円もっていかれましたw)
海外送金の手数料もバカ高いです。
お金を稼ぎに行くわけではないですが、
余裕があれば気にしたいところです。
(13)住環境
絶ーーーっ対に一人暮らし!
他隊員との同居はしんどそうです。
まじ勘弁w
ホストファミリーも私にはちょっと、、
子どもが勝手に部屋に入って来る、
家電を共有しなければならない、
食事を摂る順番が決まっている等、
めんどくさいことがチラホラあるみたいです。
それが気にならなきゃいいけどね。
家の構造は選べなくても、誰と住むかは要請で選べますからね。
気になる方はチェックされた方が良いと思います。
(14)インフラ
水道、電気、ガス、インターネットはむちゃ大事。
恒常的に水不足で断水が多い地域はしんどいですよ。
雨水タンク垂れ流されたときは死ぬかと思いましたw
私の家はいわゆる水道水はなく、そこまで雨が多くはなかったですが、
大きな雨水タンクが2つあったため、水には困りませんでした。
雨だろうがなんだろうが、水は大事。
当然電気も。
電気がない生活を想像できますか?
おそらく時間はたっぷりあります。
電気がなかったら何しますか?
地域によってはしょっちゅう停電します。
同じ理由でネット環境も大事です。
ほんとすることなくなっちゃうから。
地域によっては、
LINEが使えない。Skypeが使えない。YouTubeが観れない。
なんてあるあるです。
人生経験として、そういうことを体験したい方は良いと思いますが、
私は、水、電気、ネット:「安定」と書かれたものを間違いなく選びます。
・・・ちなみに、私の家は安定と書かれていたはずですw
なのに、雨水。雨降ったら停電かつネット終了。
停電になったらモーター使えないから断水。
全然安定してませんけど!w
(15)食べ物
食べ物がないとやっぱりきついです。
食が合わな過ぎて任期短縮した先輩もいましたし、
物流が悪すぎて、吉野家のHPを見るのが日課になっているという、
ヤベーやつも同期にいましたw
5kg以上ウエートが落ちるやつとか普通にいるし。
(ストレスで食にはしり、太る人も同じくらいいますがw)
キウンガでは野菜や果物がなく、
肌が荒れるのが目に見えてわかり、けっこう嫌でした。
食は生命活動を維持するうえで必要なものであると同時に、
リフレッシュにもなります。
ここでなるべくストレスを感じることがないように。
(16)現職参加
全員に関係することではないですが、
該当者にとっては、現職参加できるかどうかも大きなポイントです。
ちなみに、
教員の現職参加制度は2019年度の募集から改悪されましたが、
それにより募集が激減したため、近々再改良するみたいです
現在学生の方、
将来参加を検討しているのであれば、
自分が興味ある要請に経験が必要なのか否か、
新卒で参加するか、少し経験を積んでから参加するか、
そういったことは事前になんとなく考えておいても良いかもしれません。
こんなところですかね!
あえて注意点を挙げるとするならば、
あなたにとって良い要請は、
みんなにとっても良い要請である可能性が高い!
ってことですかね。
おそらく殺到します。
実際、
・要請を確実に勝ち取る
・要請数が多くない職種
・現職参加の選抜が厳しい団体
を狙う場合、
数年計画で要請をチェックし続けたり、
語学学習を継続し、スコアを取得したりしている方もいました。
その方に勝てますか?
いつ何が起こってもいいように、
専門力、人間力、語学力を高めておきましょう。
自分磨き、自己投資はいつになっても肝要です。
★結論★
『住めば都』!!
理想をダラダラと書いてきましたが、住めば都です。
行けば愛着がわくし、
きっとその町を好きになります。
すべての希望が叶う要請なんてないし。
もし、2回目の派遣をもう一度やり直すとしたら、
この経験をもとに、SNSをフル活用して現役隊員と連絡を取りながら、
むちゃ調べて応募しますが、
現在の状況から好きなところに再赴任して良いよと言われたら、
間違いなくPNGキウンガを選ぶことでしょう。
愚痴はいろいろ言ってますが、なんだかんだ好きなんだよね。
人も町も景色も。
だから、
後悔しないように、有意義に過ごせるように、
日本でできうる限りは事前にリサーチし、
合格してからは割り切って生活しましょう。
どーせ好きになるから。
あれがない。
不便。
汚い。
帰りたい。
なんて愚痴を言うのも協力隊の醍醐味ですw
たーっくさん挙げさせていただきましたので、
そのなかでご自身の優先順位を決め応募していただけると幸いです。
みなさんのお力になりますよーに。
参考:私の要請
誤情報集w
【配属機関概要】
(3)任地から事務所 1時間 → 2時間30分
【要請概要】
(2)活動内容 週20コマ → 週12コマ
(5)活動使用言語 英語?
【地域概況】
電気・水道 安定?
通信 ネット可? まぁ可は可か。
【特記事項】の
「住居は他のJV(JICAボランティア)と同居となる可能性がある」
の文言はいまとなっては恐ろしいw
一人任地で本当に良かったw
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